再生エネ

地球温暖化対策に欠かせないエネルギーとして注目を集めている再生可能エネルギー

再エネ発電量、福島県内電力需要を超える

福島県の2023年度の再生可能エネルギー導入量が、県内の電力消費(需要)量と比べ、102.9%となり、初めて100%を超えたのだそうです。

再エネ発電量と県内電力消費量との比較

2023年度までに導入した再エネの発電量は、1502万9000MWhに達したのだそうで、県内の電力消費量である1460万6000MWhを超え、102.9%となったようで、この再エネ導入量には、福島送電を通じて東京電力管内に送電する太陽光発電も含まれています。

県統合計画における目標は、2025年度100%、2026年度以降100%以上であり、3年前倒しで目標達成し、同年度の再エネ導入実績(大規模水力発電を除く)は、対前年比7.5%増の3961MWとなりました。

エネルギー種別では、太陽光発電が3192MW、風力発電が239MW、小水力発電が21MW、地熱発電が20MNW、バイオマス発電が478MWとなっており、電力以外も含む県内エネルギー需要に占める再エネ発電量は54.9%に達しており、引き続き再エネ導入拡大を進め、2040年の再エネ導入目標100%を目指していくとのこと。

世界の再エネ消費量が過去最高を更新

今年6月、Energy Instituteが。2024年版の「世界エネルギー統計レビュー(Statistical Review of World Energy)」を発表、2023年は再生可能エネルギーの消費量は過去最高を更新し、一次エネルギー消費量に占める再生可能エネルギーの割合は14.6%に達し、前年を0.4%上回っています。

再生エネルギー

太陽光発電風力発電は、世界の再生可能エネルギーによる発電量を過去最高の4748テラワット時に押し上げ、前年から13%増加、この伸びは、全世界の純増電力量の74%を占め、太陽光による発電量は、2022年の記録から67%上昇し、346ギガワット増加。

中国での発電がこの成長の4分の1を占め、欧州も大きく躍進、太陽光発電容量を56ギガワット以上増やし、世界の総発電容量の増加分の16%を占めています。

風力発電では、115ギガワットを超える発電容量が新たに追加され、ここでも中国が成長を牽引、この増加分の66%近くを占めています。

中国の風力発電設備がもつ発電容量は、今や北米と欧州の合計に匹敵し、再生可能エネルギーのフロンティアとして成長中の洋上風力発電は、欧州が12%と最も高いシェアを占めたが、発電容量の増加は欧州の32ギガワットに対し中国は37ギガワットと、中国のシェアは欧州のそれに近づきつつあります。

世界のエネルギーミックスに占めるバイオ燃料の割合も増加しており、バイオ燃料の生産量は2022年から17%以上増加、米国とブラジルがその成長を牽引。

2024年には、バイオガソリン(主にエタノール)とバイオディーゼルの生産量はほぼ均等になり、米国、ブラジル、欧州がこれらの再生可能燃料の大部分を消費しています。

再生可能エネルギーとは

再生可能エネルギー(Renewable Energy)とは、石油や石炭、天然ガスといった有限な資源である化石エネルギーとは違い、太陽光や風力、地熱といった地球資源の一部など自然界に常に存在するエネルギーのことで、「枯渇しない」「どこにでも存在する」「CO2を排出しない」の3点が大きな特徴となっています。

地球にやさしい
石油・石炭・天然ガスなどの化石燃料は、限りあるエネルギー資源で、使用に伴い地球温暖化の原因となるCO2が排出され、日本国内においては化石燃料は採取できないため、中東やアメリカ、ロシア、中国など多く取れる地域からの輸入に頼らざるを得ません。

再生可能エネルギーの定義は国によって異なり、日本では以下の発電方法が再生可能エネルギーとみなされています。

  • 太陽光
  • 太陽熱
  • 風力
  • 中小水力
  • 大型水力
  • 地熱
  • バイオマス
  • 海洋エネルギー
  • そのほかの自然界に存在する熱(温度差エネルギー、雪氷熱、未利用熱など)

世界の再生エネルギー事情

2050年カーボンニュートラル実現に向け、世界各国は再生可能エネルギーの発電量を増やしており、人口が多く経済大国として世界をリードする中国やアメリカは、太陽光、水力、風力発電の導入容量を増やしているとはいえ、2020年時点で、発電電力量に占める再生可能エネルギーの比率が最も高いのはカナダで約68%、続いてドイツ、イギリス、スペイン、イタリアは40%を超えています。

ちなみに中国は27%、フランス、アメリカ、日本は20%前後となっています。

再エネスタートアップのアスソラ、7,000万円の資金調達

再生可能エネルギー発電事業に取り組む株式会社アスソラが、ANRIおよびエンジェル投資家を引受先として、J-KISS型新株予約権の発行を行い、総額7,000万円の資金を調達。

アスソラ

アスソラは、脱炭素社会の実現に向け、「非FIT」の再生可能エネルギー発電事業の開発に取り組んでいて、発電事業から得られる電力を「追加性」のある電源を求めるRE100加盟企業などの電力需要家にコーポレートPPAで供給し、電力需要家とともに脱炭素化に貢献する発電所を作り上げています。

今回調達された資金は、新規の再エネ事業の開発および人材採用の強化に充てられるようで、再エネに特化した会社として、経済的に自立した再エネ事業を実現すべく、実直に取り組んでいくようです。

アスソラでは、太陽光などの再エネ事業の開発を行い、脱炭素化に取り組むお客様にクリーンな電気を供給します。電気の供給は、コーポレートPPAという特定の電力需要家と特定の発電所が紐づく形態で行います。当社の取り組む事業は、電力需要家とともに再エネ発電所を新たに作り上げるものであり、再エネ設備を新たに増やす効果がある「追加性」のある当社事業からの電力の調達により、電力需要家も再エネの拡大に貢献できます。