■
再生可能エネルギー(太陽光、風力、水力など)は、地球に優しく、将来の主役となるエネルギーとはいえ、完璧な魔法の杖というわけではなく、普及させるためには乗り越えなければならない「壁」がいくつかあります。

お天気まかせの「不安定さ」
再生可能エネルギーの最大の弱点は「発電量がコントロールしにくい」ことであり、太陽光は夜に発電できず、曇ればパワーが落ちますし、風力も風が止まればストップ。 これは「給料が毎月バラバラな生活」に似ており、ある月は100万円入ってくるのに、次の月は0円になってしまう・・・。
これでは計画的にお金(電気)を使うのが難しいですし、電気は「作る量」と「使う量」が常に同じでないと、停電が起きてしまう性質があり、このバランスを保つのが非常に難しい。
電気の「貯蔵」と「運搬」の難しさ
さて、作った電気をどうやって保存し、どうやって届けるかという問題で、電気はそのままでは取っておけず、巨大な「蓄電池(バッテリー)」が必要となるのですが、実はこれには莫大なコストがかかります。
さらに、風が強い場所や日当たりの良い場所(北海道や九州など)は、人がたくさん住んでいる場所(東京や大阪)から遠いことが多く、送電という問題も抱えています。
「山奥で大量に採れた新鮮な野菜」をイメージすると、近くに食べる人がいなければ、都会へ運ぶための長い高速道路(送電線)を作らなければなりませんし、野菜が腐る前に(電気が逃げる前に)運ぶ必要もあります。
「エネルギー密度」と場所の問題
「エネルギー密度」とは、ある一定の面積でどれくらいのパワーが得られるかという指標なのですが、石油や原子力に比べると、再生可能エネルギーは「薄く広く」存在しており、そのため、同じ量の電気を作るのに広大な土地が必要となります。
これは「霧吹きでコップを一杯にする」ようなものです。蛇口(火力・原子力)からドバドバ出すのと違い、霧吹き(再生可能エネルギー)で同じ量を溜めるには、たくさんの霧吹きと広い場所が必要になります。
その結果、山を切り開いてソーラーパネルを置くことで、土砂崩れの危険や景観の破壊といった別の環境問題が起きてしまうこともあります。
これからの向き合い方
これらの問題は、決して「再生可能エネルギーがダメだ」ということではありません。
- 蓄電技術: 安くて高性能な電池を作る。
- 送電網の整備: 全国で電気を融通し合える仕組みを作る。
- ベストミックス: 再生可能エネルギー一本に絞るのではなく、他のエネルギーとバランスよく組み合わせる。
このように、弱点を技術と工夫で補っている最中なのです。
次の一歩として、これらの問題を解決するために期待されている「次世代の蓄電技術」や「水素エネルギー」についても詳しくお調べしましょうか?
イオンと丸紅新電力の再エネ合同プロジェクト
イオンと丸紅新電力が、再生可能エネルギーの供給に関する包括契約を締結し、日本全国で200MWの太陽光発電から得られる再エネ電力を利用し、2025年度から供給を開始するようです。

脱炭素ビジョンに基づく取り組み
イオンは「イオン 脱炭素ビジョン」に従い、温室効果ガスの排出削減を目指しており、具体的には、店舗や商品、物流の観点から、再生可能エネルギーの導入を進め、最終的には、2040年までにグループ全体のCO₂排出量をゼロにすることを目標としています。
本プロジェクトはそのビジョンを実現するための重要なステップ。
丸紅新電力のグリーン戦略
丸紅新電力は、中期経営戦略「GC2027」に基づき、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを強化していて、本件のオフサイトコーポレートPPAを通じ、2030年度中に再エネ電力の供給量を5,000MWへと増加する計画で、これにより、関心を持つ企業や個人に対しても再エネ電力を広く提供していきます。
使用済み太陽光パネルのリユース
本プロジェクトでは、丸紅の関連会社であるリクシア株式会社が供給する使用済み太陽光パネルが活用され、このリユースパネルを用いることで、廃棄予定の太陽光パネルを再利用し、持続可能な資源の使用を促進し、これにより産業廃棄物の削減と、新品パネルの製造におけるCO₂排出の軽減に貢献し、循環型社会の形成を目指します。
オフサイトコーポレートPPAの仕組み
オフサイトコーポレートPPAとは、電力を必要とする場所から離れた地域に設置された再生可能エネルギーの発電所から、電力を供給する契約のことで、これにより、需要家は初期投資や運用・保守の負担を軽減しつつ、再エネ電力を簡単に取り入れることができます。
本契約を通じて、イオンと丸紅新電力は、日本における脱炭素社会の構築に向けて前進しています。
今後の活動に注目が集まる中、両社の取り組みがどのように進展していくのか、期待が高まります。
台湾が「原発ゼロ」に
台湾で稼働している最後の原子力発電所が17日に停止し、民進党政権が進めてきた「原発ゼロ」が実現。

今後、電力の安定供給に向けて、再生可能エネルギーへの転換を進めていけるかが焦点となっていきそう。
台湾では、東京電力福島第一原子力発電所の事故などを受け、原発の安全性に不安を訴える声が高まり、「原発ゼロ」を公約に掲げる民進党政権が順次、運転を停止しており、17日には、台湾南部の屏東県で稼働している最後の原子力発電所が停止する予定で、「原発ゼロ」が実現することになります。
台湾の経済当局は、原発にかわってLNG=液化天然ガスを燃料にした火力発電の発電能力を増強するほか、風力や太陽光などの再生可能エネルギーによる発電量の割合を、現在のおよそ15%から、来年には20%に引き上げる方針で、海外企業の参入が相次いでいます。
しかし、産業界や野党からは、台湾経済を支える半導体などの生産に必要な電力の供給が不安定化し、料金が高騰するなどとして、「原発ゼロ」を懸念する意見も根強く、民進党の頼清徳政権が、今後、再生可能エネルギーへの転換を進めていけるかが焦点となっていきそう。
